PMID: 21297370

Chiba K, Morimoto K
[Genetic marker of statin-induced rhabdomyolysis].
Yakugaku Zasshi. 2011 Feb;131(2):247-53., [PubMed]
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13 ABCB1 p.Gly141Lys
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ABCB1 p.Gly141Lys 21297370:13:2053
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SLCO1B1 以外のトランスポーターの遺伝子 多型とスタチンの体内動態 最近,SLCO1B1 以外のトランスポーターの遺伝 子多型がスタチンの体内動態に影響を与えることが 次第に明らかとなっている.現時点ではまだ筋肉障 害との関係を明確にした報告はないが,ここではス タチンの血漿中濃度の比較的大きな変動要因となる ABCG2 と ABCB1 について述べることにする. ABCG2 は BCRP としても知られる ABC トラン スポーターである.小腸,肝臓,腎臓,脳,胎盤な ど広範な臓器に発現し,薬物などの脂溶性物質を排 出する役割を果たしている.ABCG2 には多くの SNPs が知られているが,比較的頻度が高く機能へ の影響も大きい 421C>A(Gly141Lys)がスタチン との関係で最もよく検討されている.血漿中濃度へ の影響が最も大きいスタチンは,ロスバスタチン, アトルバスタチン,フルバスタチンであり,A-ア レルをホモ接合体として持つ個体は C-アレルのホ モ接合体と比較して,経口投与後の AUC がそれぞ れ 144%, 72%, 72%高くなる.24,25) シンバスタチン の AUC も A-アレルのホモ接合体で 111%高値を示 すが,アシッド型シンバスタチンの AUC には C- アレルと比較して有意な差は認められない.24,25) 一 方,プラバスタチン,ピタバスタチンの AUC は 421C>A によって大きな影響を受けない.26,27) ABCB1 は P-糖タンパクとして知られている ABC トランスポーターである.小腸,肝臓,腎臓,脳な どに発現して,薬物を含む脂溶性物質の排出に係わ っている.このトランスポーターの遺伝子のハプロ タイプである 1236C-2677G-3435C をホモ接合体と して持つ個体ではアトルバスタチンとアシッド型シ ンバスタチンの AUC が 1236T-2677T-3435T をホモ 接合体として持つ個体より 5560%高いことが報告 されている.28) このハプロタイプはフルバスタチ ン,プラバスタチン,ロバスタチン,ロスバスタチ ンの体内動態には有意な影響を与えない.29) 5. Login to comment